ソルダード(映画)とは?ボーダーラインの評価とあらすじをネタバレで。

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公開に先立ってさざめくように話題が広がっているソルダード。

前作である「ボーダーライン」のあらすじ、ストーリーをネタバレで考察してみます。

ボーダーライン、ひとことで言うと?

敗北を知る物語。

主人公のケイトは優秀なFBIの警官。絶え間なく起こる麻薬がらみの犯罪を追い続け、撲滅したいと強く願い、しかしどうすればいいのかわからない女性。

法を遵守し、警官としての誇りを持ち、それらに自分の人生よりも重きを置く女性。

離婚して、子供はおらず、同僚の前で平気でブラ姿を見せ、色気がないとなじられる女性。

報われない日々の戦いのなか、タバコを吸ってしまう女性。

ただひとつ、麻薬犯罪を撲滅したいと願う彼女が参加した作戦の果てに何を見るか。

そういうお話です。

ボーダーライン、脇役は?

ジョシュ・ブローリンと、

ベニチオ・デル・トロ。

ひとりは戦闘のエキスパートのような男、ジョシュ演じるマット・グレイバー。CIAという設定になっているようですが、作戦会議にサンダルで来るなど、特殊部隊の軍人のような別格の描かれ方をしています。

もう一人も戦闘のエキスパートであるが、目的不明の謎の男、アレハンドロ。

演じるベニチオ・デル・トロはいつも通りというか、その個性であるアクの強さを発揮して、謎の男を怪演。戦闘の手際の良さもすばらしい演技で見せてくれます。

「ボーダーライン」の特筆すべき点

全編にみなぎる緊張感、というのは誰でも思うでしょうが、特筆すべきは美しい撮影です。

こんなにも空をきれいに撮影した映画はないんじゃないでしょうか。

残酷だったり、緊張感だったり、いろんな場面の背景にいろんな空が見えて、その美しさがストーリーとは対照的です。

その空や、自然光の中でたたずむ、主人公ケイト、演じるはエミリー・ブラントの肌がまた美しい。むろん、彼女だけじゃないんですけど。空と太陽の光と肌の色をとてもきれいに見せる映画です。

そしてキャスト全員の息をのむような演技。全員がうまい、という意味ではなく、登場人物がみな緊張している芝居をしていて、それが非常に功を奏していると思うのです。いや、もちろん全員うまいんですけど。

ラフな役柄にも見えるジョシュ・ブローリンも、作戦を率いる緊張感はきちんとみなぎらせています。

そしてカメラワークやカットの巧みさも素晴らしい。

モノを写すアップのサイズ、人物を写す数々のサイズ、空撮などの大きなサイズ。

あらゆる種類のカメラワークをきちんと適材適所に配置し、まったく飽きさせない映画だと思います。

緊張感、といえば手持ちカメラでブレた撮影をするしか能がない、ボーン・アイデンティティみたいな映画が面白いと思っている方には是非ごらんいただいて、骨の髄までこの映画を体験して頂きたいものです。

ボーダーラインの銃撃戦

特筆すべきは、作戦の最初に結構される輸送。高速道路上での銃撃戦。怪しい車を片っ端からチェックし、撃つ時にためらいなく撃つあたりにプロっぽさ、リアルな雰囲気、作戦のシビアさを感じます。

そしてラスト近くのトンネル襲撃。暗視スコープ越しの映像で、派手な爆発などの描写はないのに、戦闘行動の中で人の命が消えていくことがわかります。

このあたり、劇場版パトレイバー2なんかに通ずる静けさと緊張感があるなあ、と思うんですけど、たぶん僕だけだろうと思います。

軍事ドローンがいかに高いところから鮮明にターゲットを見ているかなど、見どころの多いシーンです。

ボーダーラインのBGM

アイスランド出身の作曲家、ヨハン・ヨハンソンが担当。

曲というよりは不協和音のようなBGMが、静謐で緊張感が張り詰める本作のムードを作るのに非常に貢献していると思います。

ボーダーラインのラストとは

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ケイトは全く自分が役に立っていないことに打ちのめされます。

ジョシュ演じるマットがケイトを連れてきたのは、自分たちの作戦にFBIが必要だったからで、戦闘局面ではケイトのことを頭数にも入れていません。

なんかあったら逮捕くらいはさせてやる、という程度です。

他国で超法規的な活動までして、戦闘まで強要されたような立場であっても、しょせんはお飾り。

しかも作戦目的は、法の番人である警官ケイトには容認しがたいものでした。

必要悪を認め、使えるものは何でも使うような内容の、ケイトからすれば汚い作戦。全てが終わったケイトはこの超法規的作戦と目的を白日のもとに晒す、と宣言しますが。。。

そこに現れるベニチオ・デル・トロ演じるアレハンドロ。

何も言わないと確約しないと、君は終わりだ。と告げます。

作戦を通じてアレハンドロが復讐の鬼と知り、単なる脅しではないと実感しているケイトは、いったん拒否しますが受け入れます。

さらに、アレハンドロに、いったん銃を突きつけるが、降ろします。

自分が何かできたのか。

自分のやり方で麻薬犯罪は減らせたのか。

アレハンドロを断罪する資格があるのか。

ただひたすらまっすぐな女性の敗北や挫折が、ラストにはあります。

ベニチオ・デル・トロ演じるアレハンドロもまた、勝ったわけではありません。

彼の戦いはまだ終わっていないからです。

「君は私の大切な人に似ている」暗視スコープ越しにケイトを見るアレハンドロ。家族への思いを抱えて戦い続けるしかない男です。

撃てない女。思い続ける男。成就しない人生を生きるものたちの真摯さが、極上のバランスで仕上がった映画を通して心に迫ってくる一本です。

素晴らしい作品でした。

追記

これ、原題は暗殺者、というタイトルなんですね。そしてその表示は映画の最後です。

日本語タイトルはボーダーラインです。個人的には日本語タイトルの方がいろいろいいかなと思います。

まず、国境を舞台とすること。超法規的作戦を描くこと。正義のためにどこまでやるか。こういったイメージをボーダーというタイトルが表しますし、それをメインと思わせて、本当に大事なラストエピソードで映画の意図を伝える、というのが、まあ、バランスのいい見せ方だとは思いました。

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