IT(イット)、評判のストーリーをネタバレで考察。

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近年のホラー映画としてはかなりヒットした作品です。

CMなどでも目にした方は多いのではないでしょうか。

見どころやストーリーをネタバレありでご紹介。

IT(イット)とは?

映画評論家、町山智浩氏の指摘では「鬼ごっこの鬼」を「IT」と呼ぶそうです。

子供たちがピエロのペニーワイズに追いかけられるのは確かに鬼ごっこ的ですが、ペニーワイズは鬼というよりもっと超越的な存在ですね。

子供たちに幻覚を見せたり、多少のケガ、もしくは大ダメージでも死にません。

思春期手前、多感になり始める時期の子供たちがピエロに追いかけられるのがこのホラーの芯になるわけですね。

「それが見えたら終わり」

このキャッチにペニーワイズのクリティカルさ、絶対性、それに対して子供たちがどう逃げるかがキモとなることがわかります。

IT(イット)のホラー演出

この映画の怖さは、ショッカー演出によります。

つまり効果音の大きさ、ペニーワイズ出現の突然さ、急激さがほぼ全てを占めます。

排水溝から見えるペニーワイズなど、恐怖心をあおる絵柄を積み重ねて最後にショッカーなら、ホラーとしてとても正当だと思うんですが、残念ながらそこまで丁寧なつくりではありませんでした。

ただ、映像技術を駆使したショッカー演出としては見どころアリと思います。

ストーリーから見えるITの弱点

ペニーワイズの能力や弱点が不明すぎます。

不明ならではの怖さになってるかというと、そこには結びついていません。

子供たちがダメージを与えても効果がない、のがスリルに結びつきません。

ダメージがあるかどうかわからないんですね。

そしてペニーワイズの能力もけっこう万能です。

じゃあ、その万能さで、子供たちをどうとでもできるんじゃないのか?と思いきや、そこまでできるわけでもないんですね。

ホラー映画のルール

ホラーに限らず映画にルールがあることは珍しくありません。

ゾンビは痛みを感じないので頭を攻撃する、というのもルールです。

噛まれたらゾンビになってしまう、というのもルールですね。

ペニーワイズの能力はどこからどこまでなのかが明示されていません。

能力の強さや、能力が及ぶ範囲がわかりません。

洗面所から血が噴き出すシーンがありますが、ペニーワイズが潜む用水路ではないのに、けっこうな影響力を駆使します。

ただし子供たちに決定的なダメージを与えるには至らない。

子供たちも、ペニーワイズにダメージを与えますが、どの程度のダメージかわからない。

ここはホラーとしてはかなり弱いと考えます。

ビジュアル的にはなんでもありになるので、けっこうアピールできますが、映画の構造としてはかなり弱いです。

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ルールにはまった時の絶対的恐怖。もう終わりだという感情。

逆に、ルールを脱した時のカタルシスや安堵。

これらは進化した映像技術によるショッカー演出より強力です。

因果、法則のもたらすものです。法則やルールは、映像よりも抽象度が高いものであり、だからこそ、言いようのない絶対性を感じるのです。

この絶対性はホラーにはかかせないと考えます。

恐怖に作用しないことだって多々ありますけどね。。。

カップルが最初の犠牲者になるというのもある種のルールですね。

この絶対性がない限り、いくらビジュアルインパクトを高めても根本的な恐怖に至りません。

最終的にペニーワイズは退けられますが、今までさんざんよみがえってきたピエロですから、終わったかどうかがピンと来ない。

つまりカタルシスがうまれない。

超常的なペニーワイズはキャラとしては強いが、映画としては弱くなる。

鏡に向かってその名を5度唱えると出現する「キャンディマン」などはキャラの設定がそのまま映画の構造に反映されるいい例だと思います。

ジュブナイルとしてのホラー

少年少女の悩みや家庭事情をホラーの枠組みで描くのはいいですね。

こういった問題と恐怖やホラーというのは相性がいいと思います。

超常的な恐怖ではなく、日常的な恐怖としては原作を同じくする「スタンドバイミー」が最高峰でしょう。

ジュブナイルとは少年少女の成長物語。

ああいった不朽の名作になりえる、もしくは不変の問題やテーマをホラーの枠組みで見たかったとは思います。

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